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30Jan2018

Gion vintage

Yasaka Kaikan – Gion Corner 弥栄会館ギオンコーナーbuilt in 1936/昭和11年築、designed by Esaburo Kimura木村得三郎、Obayashi-gumi大林組, with Yayoi Kusama草間彌生’s artwork in front

弥栄会館に行って来ました。狂言を見に行ったのは2回目です。前回は彦根市民会館で(実に22年くらい前)、同じく茂山一家によるものでした。大笑いするって身体に良いですね。

これもいつか描いてみたい建物です。そういう建物や風景(あとケーキ)がたくさんあるのですが、最近なかなかまとまった時間が取れません。今年こそは!

大学生の頃、設計製図のクラスの先生に、「建築家として大成するまで、建築雑誌を見てはいけない」「自分のスタイルが確立する前に、現代建築家の著名作品の図面を見てしまうと、意識してしまうから」と言われました(以前も書いたかも。実物を見るのは「体験」だからいいが、図面は見たらダメとのことでした)。「クラシックな名作について勉強するのはいいよ」とも言われました。

とはいえ、この先生の「クラシック」にコルビュジェが入っていたので(「クラシック=モーツアルトの時代の建物?」「でなくてもクラシカルスタイル(古典様式)?」と当時思っており)、厳密に先生の中ではどこまでが「クラシック」だったのか聞かなかったのが悔やまれます。

その後「建築家として大成」どころか建築士にすらなっていないのですが、でもなんとなく、本当は毎号『住宅特集』(新建築)を買いたいけれど年に1-2回しか買わない、と言ったように、この先生の言葉はずっと心に残っています。

(その後、人文系の大学院に行くと、論文や学術書の最初はかなりの行やページを割いて、先行研究について述べ、「私はこの論文もこの本も知ってる、全部読んだ」「でも、これらの著者たちはまだこれを知らない、言っていない!」と高らかに(?)宣言してからしか新作を出す意味が無いと知り、「先輩の作品に影響されてはダメだから見るな」という「ほぼ無からインスピレーションを待つ設計課題」より、とっかかりが用意されていて楽ではありました。)

私は建物は全般に好きですが、描くのは古いものだけです。その理由は「新しい建物(の作者)に影響を受けたくないから」ではありません。別に自分がそれを参考にして新しい建物の設計をするわけではないし…。

「古いって、いつくらいから古ければ描く気になるんだろう」と以前ふと考えてみたら、別に昭和末期のビルでも描きたいものはたくさんある=「歴史的建造物」でなくてもよく、年数だけの問題では無いと気づきました。

「今まだその『作者』が存命(そう)な建物」は「描かないと!」と何か衝動が沸き起こることはありません。その人の設計事務所に、その建物にとって最高のパース画があるはず、とどこかで思っているのかも。

だから比較的新しい建物でも「作者不明」そうなもの(建築家の「作品」ではない「ヴィンテージ」カテゴリーなどにも惹かれます。

ところで最近の不動産記事でよく見るようになった「ヴィンテージ」物件の築年数はそれほど古くなく、どうやら「ざっくり昭和でRC造」という意味合いのよう。「将来のヴィンテージマンション候補!」とか「ヴィンテージに熟成中のマンション」という謎の表記も見ました。平成築の建物も、確かに置いておけばいつかは「ヴィンテージ」になる得るのでしょう)。

最近できたカテゴリー名はともかく、久しぶりに前を通ったら取り壊し中だった…という時の落胆度と言ったら。しかも昨今の京都は海外からの観光客様を第一に考えておられるようで、インフラ整備もないままホテルや新築の民泊が急増しており、「えっここも!」という場面が本当に多い。「描いておけばよかった!」とばかり思わないような日々を過ごしたいです。

 

 

 

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